組織論、経営戦略など学問としての経営学は広く知られていますが、実際の会社経営に直結する学問ではないように思います。
私は経営者というのはひとつの職業であり、成功する経営者になるにはそのための知識・ノウハウが存在すると思います。
しかし、その知識、ノウハウを体系的に学べるカリキュラムが存在しないのも事実です。
そこで、成功する経営者になるために必要な知識・ノウハウを体系化してカリキュラムとした経営者学を創設することに致しました。
前述したように、私は経営者というのはエンジニアや営業マンと同じようにひとつの職業・職種だと思います。
それだけ会社経営に必要な知識・ノウハウ・技術が存在するのです。
この講座では学問としての経営学ではなく、実際に会社経営に直結する知識・ノウハウ・技術をお伝えできるようにしたいと思います。
ではまず、経営者の仕事とは何なのか、考えてみたいと思います。
経営者の仕事を定義するには、業種・業態に関わらず普遍的でないといけません。
そこで普遍的に定義しますと、情報を収集・評価分析し、伝達・換金することにより会社を統制することと思います。
情報は経営するにあたり最も重要です。
社内の情報のみならず、経営環境・社会の変化についての情報も重要視しなければなりません。
会社と経営環境の整合性を取らないといけないからです。
それでは、経営にとって基本的な情報を社内・社外に分けて記載したいと思います。
社内
業績情報・損益計算書
決算はもちろん、月次においても部門別に業績の原因分析をし、業績向上への施策を考え、実行しなければなりません。
財政情報・貸借対照表
資産負債資本の情報を評価分析し、財政状況の安定性・リスクを把握、改善策を考え実行しなければなりません。
労務情報
人事考課、賃金の情報を評価分析し、個人の働きに応じた評価がされているか分析しなければなりません。
キャッシュフロー情報
会社の過去・未来キャッシュフローの情報を評価分析し、過去のキャッシュフローの状況や資金効率、未来の資金繰り表を作成、資金管理しなければなりません。
生産管理情報
製造業においては納期、歩留まりや生産性の生産管理情報を評価分析し、生産性の向上に役立てなければなりません。
在庫管理情報
適正な在庫が確保されているか、欠品や納品遅れがないか在庫について評価分析し、過大在庫や過少在庫にならないよう管理されなければなりません。
内部統制情報
内部統制とは、不正や誤りの発生を防ぐ、会社のしくみです。内部牽制、ダブルチェック、承認制度が有効に機能しているかの確認評価が必要です。
社外
競合他社、マーケットの動向
技術革新の状況
経済の動向
法律税務などの動向
情報収集について
マネジメントにおいて、情報を収集するのが最も重要です。
そこで、情報を収集するにはアンテナを張ることが必要不可欠です。なぜなら、意識していないことは頭に入らないからです。よって、経営に関わることに興味を持ち、情報の間口を広げることがまず必要です。
そのためには本、サイト、人脈など情報ルートをたくさん作りましょう。
経営者においてこの情報量が少ないか、片寄っていることが見受けられます。
例えば技術者出身の社長であれば、技術情報のみで他の情報が不足することも多々あります。
経営者は総合的な知識能力が必要です。ゼネラリストでないといけません。
次に重要なのは、情報の分析評価です。
入ってきた情報のみでは経営には役立ちません。その情報を分析評価して、経営判断しなければならないのです。
この分析評価力が経営者の能力となります。
分析評価のためには自分自身の判断基準、ものさしが必要です。分析評価判断力をつけるための修練を行いましょう。
評価判断の次のプロセスは伝達です。
社外社内に関わらず、経営者の意思を正確に伝達できなければ組織・人員は動きません。
この伝え方にもノウハウがあるのです。
最後に必要なプロセスは換金です。
どんなに情報を収集、分析評価しても、お金にならなければ会社は存続できません。
この換金力に欠けている経営者が多いようです。
情報を換金するには、明確にキャッシュポイントとタイミングを設定することです。
そして、換金するまでの具体的計画を立てて実行することです。
以上、経営者学の総論を述べましたが、これから各論につき述べたいと思います。
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